2016/07/14 09:15
どうやら私の石鹸作りにもテーマがあるらしく
花で溢れる5月は「花」花をふんだんに使った優しい石鹸をつくりました。
そして6月は「色」植物から出る美しい色を石鹸に生かしたいと思ったのです。
今回のメイン素材は
庭のシンボルツリーのオリーブ。
生命力旺盛で、5月から6月の新芽の時期に刈りこまないと、木陰どころか藪になってしまいます。
大変な作業ですが、枝を落とす間庭はオリーブの爽やかな香りにつつまれ、本格的な夏の到来に思いを馳せるのです。
刈り込んだオリーブの枝からまだ柔らかい新芽だけを選びます
さらに月桂樹の新芽も加えます。
自然派に人気のアレッポの石鹸はオリーブと月桂樹の実から抽出したオイルで作られているそうです。
うちでは実が成らないので葉だけですが・・・
それでは今回も、仕込んでいきます。
細かく刻んだオリーブの葉をエキストラバージンオイルに浸し、香りと色を移します
こちらは月桂樹の葉で作ったオイル
より緑の色が濃く出るよう、ウルトラ抽出法を採用。
この方法はアルコールを使うので注意が必要でしたが、なんとか無事にできたようです。
ただ、月桂樹オイル単体ではジェノベーゼソースのような微妙な香り・・・
けしていい香りとは言いがたいので
今回も魔女鍋の登場
細かく刻んだオリーブの葉、ラベンダーの花を入れて ぐつぐつ
オリーブと月桂樹、2つのオイルを合わせたすごーく緑のオイルに
魔女鍋で煮出したハーブエキス、苛性ソーダを加え
今回はオリーブ油を72%使用したマルセイユ石鹸のレシピで
ツヤツヤの石鹸を目指します。
いつものようにぐるぐるし
綺麗なクリーンを保ったまま固まり始めたので、少量のラベンダー、ローズマリー精油を加えます。
素材そのものの色と香りを生かしたいので、香りは補足程度に
小さいほうの石鹸にはローズマリーとローマンカモミールの白い花で飾り付け
カットして乾燥、熟成。
労したわりに、色は薄れてしまいましたが
気になっていたジェノベーゼの香りは落ち着き、オリーブの香りが際立ってきました。
熟成期間を経てたどり着いた香りは
これはイグサかチモシーか、香り高い干し草の香り。
フレッシュな葉をふんだんに使ったはずなのに、不思議です。
できたての石鹸、香りはアルプスの少女ハイジのシーンに登場する「干し草でつくったベッド」のようで
心地よく、私自身とても好きな香り。
名前のとおり木陰にいるような穏やかな使い心地です。
こちらの干し草、いえ、ドライハーブをのせた石けんのほうは
表面が粉をふき、削ってしまおうか迷いましたが
頂いたアドバイスを信じて削るのを我慢したところ、とても美しい仕上がりになりました。
助言してくださったお友達に感謝します。
オリーブの木陰石鹸 大小ともに
7月15日の発売になります。