2023/02/19 07:00

梅や菊など、和花の奥ゆかしい香りに惹かれる
年頃になったようです。

引っ越し先の庭には白梅が咲き
朝に夕に香りを漂わせています。

【本朝食鑑】という書物によりますと
梅の香気には
「その純香・純清の気は、よく一元胚胎の穢毒
(わいどく: 根元から生じてくるいろいろな毒)をはらう」
と記述されています。





開いた梅の花芯は、ほんのりピンクに色づいて
本当にかわいいものですが



香り素材としてお花を使う場合
咲ききって花芯が茶色くなったものや
雨にあたった花は香りません。

これから咲くためにエネルギーを蓄えた
開いたばかりの蕾~五分咲きのものが
向いているように思います。



まずはチンキを作ります。
摘みたての梅の花を、ウォッカに浸していきます。
予め別容器に花を洗うためのウォッカ50ml程を用意し
花粉や汚れなどを振り洗いしてからボトルに詰め
花がすっかり浸る量のウォッカを注ぎます。


そして・・・
これはあくまで個人の趣味ですが
ボトルに詰めた花を午前中の太陽光にあてます。



早朝に花を摘み、ボトルに詰めてから
昇ってくる太陽の熱で花開かせる
そんなイメージで作るのが好きです。
午前中の光で花開かせた後は
冷暗所で3日~7日おき、香りを移ったところで
コーヒーフィルター等を使って液を漉しとります。

(テキストでは日光にあてることを勧めていません
ご自身の判断でお願いします。)



グリセリンにも花を加え香りを移します。
3日ほどで花の水分が吸収されて小さくなるので
コーヒーフィルター等で液を漉しとります。
(濾過に時間がかかるので、お急ぎの場合は
フィルターの口を縛り液を絞ってください)

漉しとったチンキとグリセリンは密閉容器に入れ
冷蔵庫で6か月保存可能です。
梅の花をすぐ使えない場合は冷凍保存が可能です。

このようにしてできたチンキ材と
グリセリン・精製水を合わせて
グリセリンウォーターを作ります。

〈梅の花のグリセリンウォーター 100mlの作り方〉
1,梅の花のチンキ 15ml
2,グリセリン 23~24ml
3,精製水 62ml~61ml

1~3を混ぜ合わせて出来上がり。
保存料を使用していないため
2か月以内に使い切ってください。


梅の季節だけの贅沢なウォーター
梅が手に入るようでしたら、ぜひぜひ。



本日もお読みいただきありがとうございました。